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前作の『トップ』でも大きなターニングポイントだった第4話。そして『トップ2』でも第4話は重要なターニングポイントとなっています。と、その前にコソコソと暗躍する秘密サークルメンバーこと、サーペンタインの双子の謎にアタック。白塗りメイクの下に隠されている彼女たちの素顔とは……。
サーペンタインの双子

女の執念でアガリは回避可能?

英国の首都・ロンドン。多くのロンドンっ子が、日曜の昼下がりに散歩へと出かける先として有名な場所としてケンジントン公園がある。広大な敷地と豊かな緑の木々が自慢のこの公園内に、ハイドパークとの境になっている細長い形をした池がある。その名前を「サーペンタイン池」という……。さて、この池を舞台にして『ピーターパン』という物語が書かれているのをご存知だろうか?

『ピーターパン』というと、多くの人が不思議な少年・ピーターパンが、英国に住む少女・ウェンディを誘って、ネバーランドへ行くお話と答えるだろう。実はその話は『ピーターパンとウェンディ』という題名の物語だったりするのだ。ここで紹介したいのは、同じ著者であるJ・M・バリがその前に書いた『ピーターパン(別名:ケンジントン公園のピーターパン)』である。

物語の舞台は冒頭に書いたロンドン・ケンジントン公園。永遠の少年・ピーターパンというのは、母親が目を話した隙に、開いていた窓から出て行ってしまった赤ん坊のこと。ふらふらと外の世界で遊んでいたその赤ん坊=ピーターパンは、母親のことを思い出して自分の部屋に帰ろうとするのだが、すでに窓は閉められてしまい、帰るに帰れないなくなっていた。仕方なくピーターパンは、サーペンタイン池にあるネバーランドで赤ん坊の姿のまま妖精や鳥たちと生活しているのだ。永遠に大人になることなく……。その「サーペンタイン」の名前を持つ少女たち。それが『トップをねらえ2!』の1話から登場し、思わせぶりなセリフや謎の多い行動を振りまいた「サーペンタインの双子」なのだ。

さてこの双子たちだが、公式に残されているデータはきわめて少ない。本名は姉がピアジエ・サーペンタイン。妹の名はルクルト・サーペンタイン。主に使うトップレス能力は予知。非dh型と呼ばれる種別のトップレスであり、姉妹揃ってはじめてトップレス能力を使うことができる。搭乗するバスターマシンは42号機・カランドゥ。所属しているのは冥王星軌道よりさらに外側の人工惑星にあるケンジントン基地。年齢は現在18歳であり、トップレス能力予知的中率も低下ぎみ。アガリの日は間近に迫っている可能性が高いと考えられている。公式データは以上である。

トップレス能力者としては、ラルクやチコといったトップレス中のトップたちに比べると劣るものの、平均的なレベル。したがって年間撃墜数トップで取材を受けることなどは、無いわけで、一般 的な知名度はいまひとつ。もっとも、サーペンタインの双子の容貌ときたら、白髪のカツラで、頭部まですべてが被われた全身スキンスーツを着用。これでは2話で登場したラルクファンの男性 陣のような、「萌え萌え.♪」と追っかけてくれるファンなんてつくわけがない。斯くして、サーペンタインの双子は、遙か辺境の基地で粛々とトップレス生活を送っている……ハズなのだ、が。

予知能力を持っているのに、星占いを気にする双子。乙女チックは未来でも変らない!? ちなみに星座は双子座だとか。 臭さに耐えつつ、謎のタイタンガニを食べようとするニコラ。力を維持できるのならば、臭さも不味さもガマン!

バスターマシン・カランドゥ A/B
カランドゥA/B

鬼面で睨むバスターマシン

一方で、双子のバスターマシン・カランドゥのこともチェックしておかなければならないだろう。カランドゥの機体番号は42号機。この40番台というのは、現存数がきわめて少ないバスターマシンである。重武装・重装甲というコンセプトで作られ、一定の戦果が得られる万能機として活躍した30番台。その後を継いだ40番台は、様々な新機構が試みられた特殊機だった。この新機構というのがくせ者で、その正体は特殊なトップレスに対応するように開発された実験機なのである。例えばラルクの転移能力とディスヌフの格闘戦能力、組み合わされば便利な能力だが、別にラルク(もしくはラルクのようなトップレス能力)でなくても、ディスヌフのマスターになれるのだ。ところが40番台機は、そうではない。かなり難易度の高い条件をクリアしなければならないのだ。

例えばカランドゥだが、なんと「双子でないと動かせない」のだ。正確には非dh型トップレス対応型というらしい。非dh型トップレスというのは、複数の人間が相互に感応することでトップレスが発現するタイプのこと。理論上、赤の他人との間でも非dh型トップレスになることはあり得るが、ほとんどの場合は一卵性双子の間で発言するという(過去に、二卵性や、三つ子以上の非dh型の記録はない)。この非dh型は、1人だけのときはトップレス能力が弱い反応しか示さない、もしくはまったく発現しない。つまり2人でようやく一人前というトップレス能力者なのである。このようなトップレスは双子として生まれたことに強い違和感を抱いており、本来一人の人格として生まれるべきだったと感じている事例が多いと報告されている。そんなトップレス用なのだから、カランドゥも「A」と「B」の2機が合体することで、ようやく一人前のバスターマシンなのである。単独でも活動できるように、それぞれのマシンに制御心臓が備え付けられてはいる。これは汎用性や、戦術に幅を持たせられる点では有効と思われた。

合体すれば、巨大な牙を持つ顔となって的を粉砕!分離すればバスターX攻撃などの連携行動が可能になる!まさに夢の多機能型マシンとなるハズだったが、非dh型トップレスは一定距離以上離れてしまうとトップレス能力が低下、バスターマシンの動きが鈍くなってしまうため、ほとんど意味のない能力になってしまっている。


バスターマシン・カランドゥ A/B
(合体時)
カランドゥのみならず、他の40番台機もそれぞれ独自の特殊性が持たされたといわれている。カランドゥ以外には40番台マシンが2機現存しているのだが、片一方は適合するトップレス能力者が無いため、もう一方は過去に重大な事故を起こしてしまい封印中で、どちらも稼働していない。宇宙怪獣に対する兵器として運用するには、安定性に欠ける気むずかしいマシン、それが40番台なのである。
秘密サークル

永遠の子供求め続ける者たち

安定性に欠ける性能のバスターマシンを持ち、トップレスとしてはあまり注目されていない立場にあるサーペンタインの双子。しかし、見方を変えてみると、それだからこそできるコトがある。謀議は密を持って良しというとおり、ケンジントン基地は、悪事や人に言えない計画を推し進めるのに絶好のロケーションだといえるだろう。そう、ニコラが呟いていた「秘密サークル」。その運営こそが彼女たちの主な活動なのだ。もちろん大ぴらにそういうことを喋ったりしてはいない。この秘密サークルにも名称は有るらしいのだが、詳細は不明。いわば「知らぬ者は知らず、知るものは語らぬ」そういう存在なのだろう。


首筋、耳まで覆うスーツ。目の周りには黒い化粧をべったり。果たして双子の素顔を見た人間はいるのだろうか?
このサークルの構成員はサーペンタインの双子だけ、などということは無い。帝都の政界から、企業・財界、大学や研究所などの知識シンクタンク、宇宙で実質的な権力を握る宇宙軍まで、ありとあらゆる場所に、サークルの構成員・もしくは協力者がいると考えられている。もちろんフラタニティのOB&OG、外部スタッフにも、キャトフヴァンディスの一件から、バスターマシン公社内部にシンパがいることも確実であろう。こんな豪華で広範囲なメンバーをどうやって集めたのか?という疑問が出てくるが、どうやら遙か昔から存在している由緒正しい(?)、歴史あるサークルらしいのだ。双子もトップレス能力者としてフラタニティに入ってから入会したという。

そんな彼等の目的はただ一つ。それは「永久的なトップレス能力を手に入れること」!その目的のためならば、手段を選ばないという組織なのだ。その手段とやらの中には、不正な資金調達、犯罪行為、非倫理的な行いなどが含まれる。そう、トップレスを安定定着するための非人道的な人体実験なども、平然と行われているという。そのためには、誘拐などの手段で実験体を確保したりしているのかもしれない。ここで思い出して欲しいのが、双子の姿である。全身をぴっちりと覆うスーツを着て、メイクで顔を隠す……そう、その仮面の下は様々な実験の後遺症で凄まじい姿になっているのだ。3巻でコタツに辺りつつ、和やかに食べていたナベももちろん特別製。中にはトップレス能力を持続させる可能性が高い、怪しいモノがいっぱい入っているという。中には人間には耐え難いような臭気を放つものがあるとか。もちろんこれらの実験行為は、彼女たち自身が望んで被験体となっているのだ。

そんな秘密サークルの「秘密」に近づこうとする不心得者は必ず現れる。しかしそんな人間は、すみやかに権力&実力行使で、排除されるようになっている。4巻においても、カシオコーチが辺境のケンジントン基地にある通信分室で、ボヤいているシーンが登場する。彼は木星急行の一件でサーペンタインの双子に疑念を抱き、密かに調査を開始したらしい。ところが、その行動を起こした直後に辞令が飛んできて、めでたくケンジントン基地に栄転!というこ とになったのだ。レーダーモニターとにらめっこの毎日を送るという、素晴らしく楽なお仕事。もし宇宙怪獣の侵入を見過ごしたとしても、もっと優秀な宇宙軍のレーダーが監視しているから大丈夫。安心してプラモを作って遊んでいられるのだ。もっとも、宇宙怪獣の監視は一年365日ぶっ続けで行わなければならないので、内地に戻ってくるのは不可能なのだが(笑)。カシオはサーペンタインの双子を調べるにあたって、その経歴、特に年齢あたりから調べたという。

どうやらサーペンタインの双子の年齢は18歳ではないらしい。奇怪な食事療法などで、成人を遙かに超えているとも。ただしカシオ自身が現役だったころに面識は無いので、どんなにいっていても30前半ではないだろうかという。ところがここまで調べたトコロで、突然カシオはケンジントンに島流しになってしまったのだ。秘密サークルの警戒網&メンバーはどこに潜んでいるのかわからない。そして秘密サークルがいかに「探られると痛い腹」を持っているかという、証拠のようなものである。

発掘現場


火星大学からタイタンにやって来た教授&研究員たち。彼らは遺跡が古代の異星文明シリウスが関係あるのかも、と考えている

人類の希望はここに有り!

サーペンタンの双子と秘密サークルが進めている、永遠に続くトップレスを手に入れる計画。現在、その中心プロジェクトとなっているのが、双子が発掘委員長を務めているタイタンの発掘現場にある。このタイタンで未知の異常重力が観測され、調査が始まったのは20年も前のこと。火星大学考古学部が主導権を握りコツコツと地層を掘って異常重力へのアプローチを試みていたという。

このタイタンの発掘現場の地層は調査の結果一万年以上前のものと推察された。しかし、この発掘調査の途中で異常な物体が見つかってしまった。それはおびただしい数が折り重なった宇宙怪獣の死骸の化石。それが異常重力の源である変動重力源をとり囲んでいたのである。調査の結果、この大量の宇宙怪獣は過去に変動重力源と交戦。集団特攻により多大な損害を出しつつも、タイタンに変動重力源を撃墜したらしい。それでは変動重力源は、宇宙怪獣に敵対するもの!? さらに調査が進むにつれ、内部の変動重力源は現在も微弱ながら活動を続けており、そこからはトップレス能力が発するのと同じ「仮想粒子パウダー」の反応が検知されたのである。こうなったらフラタニティ、いや秘密サークルが黙って見ている訳がない。早速介入し、発掘調査の主導権をにぎってしまったのである。この変動重力源は宇宙怪獣の包囲網を突破して、外宇宙から飛来した異文明の産物ではないかという見方もある。かつて「シリウス」と呼ばれる異星文明が存在したらしいという記録があり、定かではないものの、科学とは違う理力と呼ばれる力を使い人型ではない宇宙空間用兵器を使っていたという説もある。するとこの変動重力源というのも、異星文明が生み出したバスターマシンなのかも!?

そしてそのパイロット(もしくは動力源)は、トップレス能力を長期間保持し続けることができている!?これはもう是が非でも発掘するしかない。といっても、大々的に発掘すると、いろんな人間が乱入して「自分も永遠のトップレスを」と言い始めるのは想像に難くない。大々的にかつ秘密裏に、盛大にかつ粛々と、秘密サークルが独占する形でこの異星文明のバスターマシン&トップレス=変動重力源を発掘しなければならない。そして20年――ついに変動重力源にアクセスし、目覚めさせる準備が整ったのだ。これほどの年月がかかった理由は、一応秘密裏に行っているコトなので資材人材の確保が難しかったのと、丘陵状に折り重なり化石化した宇宙怪獣を掘りぬくのが大変だったためである。だが不安定要因は残っている。この発掘事業を宇宙怪獣が察知すれば、必ず妨害に現れるだろう。妨害を未然に防ぐべく土星近くを通過する木星急行撃退計画を強行し、宇宙怪獣がマークしていると思われるノノを冥王星に追い出し、さらには新型キャトフヴァンディスを含め、お菓子系トップレスたちを集めたバスターマシ ン軍団を護衛として準備したのである。これで変動重力源覚醒のための準備が整った!人類の未来を切り開く、伝説のバスターマシンが、いまここに復活するのだ!
タイタンにある変動重力源の発掘現場。その現場は厳重な警戒網がしかれており、近づく者は問答無用で排除される。 永遠の命を持つロボット。そんなノノにトップレスが芽生えたら……秘密サークルの存在意義は無くなるのだろうか?
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